東京六大学野球 慶応大新主将 照屋塁遊撃手 150年の歴史で県勢初 気負わず、リーグ制覇へ


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県出身者で初となる慶応大野球部の主将を任され、東京六大学野球リーグ制覇へ意気込む照屋塁=2日、石垣市中央運動公園野球場

 【石垣】150年の伝統を誇る東京六大学野球の慶応大学。名門チームで、県出身者として初の主将を任されているのが今春4年生になる照屋塁(首里中-沖縄尚学高)だ。チームは現在、シーズン開幕へ向け、石垣島で合宿中。「プレッシャーや不安はあるが、気負うことなく、できることをやり遂げたい」。リーダーとしての決意を示しながら、リーグ制覇を目指して練習に打ち込んでいる。

 現在、東京六大学野球リーグで県内出身者は照屋だけ。その中で3年になった昨年4月から遊撃手でレギュラーとなり、昨年秋は宿敵の早稲田を破りリーグ2位に貢献した。
 その後開かれた納会で、照屋は部長から主将任命を受けた。1年からベンチ入りし、当時リーグ制覇のチームで、代走として出場した経験などが「評価されたと思う」と振り返る。中高校時代とも主将経験はなく、戸惑いもあったが「いいチャンス」と決意を固めた。
 チームについて「頼りになる選手がいる」とした上で「連係プレーやカバーリングなどを含め、プレーの一つ一つを全力でやり切ることを徹底したい。チーム力とプレーの精度をより高めることが課題。合宿中に意識の部分を確認して今季に向かいたい」と力を込めた。
 自身の課題は打撃だという。昨年の春は2番打者だったが、その後、下位に回った。「打てなくてチームに迷惑を掛けた。今季はつなぐ打撃で貢献する」と目標を語る。
 4月から新入部員を含め約180人の選手をまとめることになる。プロ野球巨人の高橋由伸監督らが務めてきた慶大野球部主将。重責を感じながらも「チーム目標の早稲田打倒、リーグ制覇、日本一を勝ち取りたい」と気持ちは充実している。(謝花史哲)