宮里藍に熱視線 ダイキンゴルフ開幕 


この記事を書いた人 平良 正
7番 観客に見守られる中、アプローチショットを放つ宮里藍=2日午後、南城市の琉球GC(具志堅千恵子撮影)

 女子プロゴルフのLPGAツアー開幕戦・第30回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメントが2日、南城市の琉球GC(6617ヤード、パー72)で開幕した。沖縄県勢の大城さつきが3アンダーの69で回り単独首位に立った。大城に5打差の2オーバー74で6年ぶり出場の宮里藍、上原彩子、アマの新垣比菜が13位に並んでいる。

 この日は徐々に強まった風の中、注目の顔合わせとなった宮里と新垣、諸見里しのぶの組がひときわ大勢のギャラリーを引き連れて回った。会場には3200人(昨年比560人増)が詰め掛けた。

 福岡県太宰府市から訪れた新垣ファンの三宅正さん(64)は、宮里や諸見里と互角に戦った新垣のプレーを「見応えがあった。大したもんです」とたたえた。決勝進出を懸けた予選2日目は3日午前8時半から行う。

◆大城、筋トレ効果/2差つけ 頂点へ照準

8番ホール ティーショットを放つ大城さつき=2日、南城市の琉球GC(新里圭蔵撮影)

 8年連続11回目の出場となる大城さつきは、4バーディー、1ボギーで2位に2打差をつけて、自身初の初日単独首位に立った。報道陣の「素晴らしいラウンドでした」の質問には「自分でもそう思います」と答え、自信に満ちあふれた笑顔を見せた。

 強風の中でも、少し抑え気味のショットが安定し、パーオン率も好調だった。インスタートで前半の12、16番、後半の3、5番は、ティーショットやセカンドのいずれもアイアンでしっかりグリーンに乗せてバーディー。特に16番は8メートルのパットを鮮やかに沈めた。

 後半4番は惜しくもボギーだったが「しょうがない」と素早く気持ちを切り替える強さを見せた。

 絶好調の自分をつくり上げたのはオフのトレーニング。1、2月に宮崎で自身初の合同合宿を行い、他のプロ選手と早朝ランニングから筋トレ、午後はラウンドというゴルフ漬けの生活に挑戦した。他選手の特徴を学び、飛距離も10~20ヤード伸びて安定さを増した。

 以前まではトレーニングしなくても「全て何となくできた」が、昨年のクォリファイングトーナメントを失敗したことで「何か変わらないといけない」と奮起した。その成果を国内開幕戦で発揮した。「2日目も今日みたいなゴルフで攻めと守りでメリハリ付けて優勝したい」と語る。

 ダイキンでプロの試合を初めて観戦し、アマチュア大会もダイキン予選が初。自分をゴルフに導いたこの大会だからこそ「優勝したい」と、並々ならぬ決意が見えた。(嘉陽拓也)