沖縄県うるま市与那城の宮城島池味地区で5日、地区にゆかりがある女性たちによる「池味マダムたちのひなまつり会」が開かれた。着物を羽織り、頬に紅をさした約20人が歌や踊りとごちそうを楽しみ、健やかな年を祈願した。
まつりは、2015年11月に完成したイークン御殿の広場を活用して地域の人が集まれる場にしようと池味自治会を中心に昨年から始まった。
広場には、徳島県の勝浦町から「里親」として受け取った7段飾りと3段飾りのひな人形の他、貝殻で作られたおひなさまが飾られた。参加者は、NPO法人琉球の茶道ぶくぶく茶あけしのの会の会員らが振る舞うぶくぶく茶を飲みながら、春の陽気にほほ笑むお内裏さまとおひなさまの姿を、目を細めて眺めた。
企画者の一人、荒城幸子さん(65)は約1週間前から、折り紙で作ったひな人形の飾り物や島のンスナバーを使ったみそ炒めなどの準備を友人らと進めてきた。荒城さんは「人々に親しみのある御殿で、互いに楽しい時間を過ごしてもらいたかった」と振り返る。当日も、参加者に頬紅を塗って回ったり、司会でにぎやかしたりと会場を大いに盛り上げた。
紺色のかすり模様の着物を着て参加した登川ヨシさん(97)は「料理もお茶もおいしかった」と笑顔で話した。【琉球新報電子版】