台湾カードで日本円引き出し 沖銀と道銀がATM利用で相互提携


この記事を書いた人 松永 勝利
沖縄銀行と北海道銀の提携で県内に初めて設置された「海外発行カード対応ATM」=6日午前、那覇市の沖銀本店

 沖縄銀行(那覇市、玉城義昭頭取)は6日、台湾の18金融機関が発行するキャッシュカードで即時に日本円が引き出せる「海外発行カード対応ATM(現金自動預払機)」を県内2カ所に設置した。北海道銀行(笹原晶博頭取)がインバウンド(訪日観光客)対策として導入しているサービスで、沖銀と道銀の提携協定の一環として沖縄での初設置が実現した。
 沖銀の伊計衛専務と道銀の山川広行副頭取は6日午前、双方の顧客のATM利用手数料を優遇し合う相互優遇提携に調印した。沖銀の利用者が旅行や出張で北海道を訪れた際に、沖縄で利用するのと同じ手数料(平日午前8時~午後6時は無料)で道銀ATMを利用できる。
 併せて、道銀が2010年から始めている「海外発行カード対応ATM」のサービスを6日から沖銀本店とイオン北谷店で開始し、沖縄のインバウンド対策を支援する取り組みを盛り込んだ。
 沖銀本店で開かれた調印式で、道銀の山川副頭取は「沖縄には北海道以上に台湾から人が来ており、台湾カードに対応した私たちのATMサービスは沖縄観光の利便性向上に役立つだろう」と述べた。
 沖銀の伊計専務は「国内2大観光地である沖縄と北海道の交流を促進していきたい。沖縄大交易会に道銀も積極的に参加してもらってきた中で、相互の提携を模索してきたことが形になった」と述べた。【琉球新報電子版】