彼岸ギク出荷ピーク 「太陽の花」が臨時便


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社
キク出荷をPRする県花卉園芸農業協同組合の宮城重志組合長=6日、那覇空港貨物ターミナル

 3月の彼岸期に向けた県産キクの出荷が最盛期を迎えている。「太陽の花」ブランドの県花卉(かき)園芸農業協同組合(宮城重志組合長)は6日、定期航空便と船舶便に加え、航空臨時便をチャーターして輸送を開始した。飛行機に満載された約4千ケースのキクが、東京を経由して全国約70市場に出荷された。

 花卉農協によると今期のキク出荷量は前年比5%減の約23万ケースを予定する。内訳は大ギクが5%増の6万2300ケース、小ギクは1%増の13万9600ケース、スプレーギクは37%減の2万8400ケース。12月後半から1月の気温が安定したことから、順調に成育した。枝分かれが進み、ボリューム感が増した小ギクの割合を示す特品率は8割を超える見込み。

 生産ピークへの対応のため、花卉農協では2~16日に24時間態勢で集荷作業を実施する。計4便の臨時便運航を予定している。

 市場動向は全国的な降雪で消費者の出足が鈍った影響で、2月中旬まで低調な相場が続いたものの、2月後半から相場は上向き、好調な販売を見込む。

 宮城組合長は「沖縄の小ギク生産量は全国シェアの9割を占めるなど、彼岸期の花としてなくてはならない。責任ある産地として、いい花を提供していきたい」と意気込みを語った。