東北土器 縁に南北交流 青森の泉山さん、撮影で北谷訪問


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北谷町で出土した土器を撮影に訪れ、町民と交流する泉山元さん(前列左から4人目)=2日、北谷町吉原

 【北谷】北谷町教育委員会社会教育課文化係主催の「北谷の縄文人養成講座」の受講生らが2日、青森県から訪れた泉山元さん(67)=同県八戸市=らとの交流会を開いた。泉山さんは、同町伊平の平安山原(はんざんばる)B遺跡から出土した亀ケ岡式土器の撮影のため来県した。同係の藤彰矩主事は「土器を通して、時間と空間を超えての交流が生まれた。博物館が文化交流の場となってほしい」と話した。

 泉山さんはこれまで青森県の亀ケ岡石器時代遺跡の土偶やアイヌ民族の祭りなど、日本人のルーツとされている縄文人に関する写真を撮影してきた。年内に「縄文人を尋ねて」と題して東北編・北海道アイヌ民族編・九州沖縄編の3部作の写真集を刊行予定だ。

 泉山さんは「土器撮影にも増して沖縄の人の温かさに触れられて良い思い出になる」と話した。

 北谷町で発見された土器は6日に、弘前大学人文社会科学部の北日本考古学研究センターでエックス線分析装置による鑑定が行われた。文化係の山城安生主任主事は「土器に残る赤い顔料成分などから、産地など新しい情報が分かることが楽しみだ」と期待している。