国内大手デベロッパーの三菱地所(東京)は、宮古島の下地島空港とその周辺用地の利活用について、南国リゾート感あふれる旅客ターミナル施設を整備・運営し、富裕層のプライベートジェット機、台湾や中国、韓国など近隣諸国からの海外路線、格安航空会社(LCC)の国内路線の誘致を進める。
調印式に出席した杉山博孝社長は「宮古島には素晴らしい海、環境がある。世界に開かれた空港として十分活用できる」と語った。開業年に5・5万人、2025年には57万人の旅客数目標を掲げ、既存の宮古空港にはない新たなニーズの創出をすることで「共存共栄」を目指すとした。
県内の航空関連ベンチャーであるFSO(北谷町)は、模擬飛行訓練装置(フライトシミュレーター)と実機を活用して、日本と米国のパイロット資格が取得できる教育訓練を実施する。航空需要が増加するアジアでパイロットが不足することを見通し、国内だけでなく周辺諸国からの訓練生受け入れを構想する。開業は18年4月を予定。
同社は昨年、台湾の2大学とパイロット養成に関する覚書(MOU)を締結し、今年から学生向けに航空講座を開講する。玉那覇尚也社長は「台湾や中国、香港など下地島に近い国にプランを提案して訓練生の集客を図りたい」とした。