那覇空港第2滑走路 工事再開 県、国の岩礁破砕許可


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 県は9日、那覇空港第2滑走路の増設工事の一部で岩礁破砕許可の期限が切れていた件で、沖縄総合事務局からの申請を許可した。県の許可を受け、菅義偉官房長官は同日午後に工事再開を指示し、許可が必要だった工事が約1カ月ぶりに再開された。許可申請を巡っては、政府側は滑走路の完成の遅れを念頭に県の許可が遅いと対応を批判していた。一方、県によると、補正を求めた期間を除いた審査期間は33日で、県が方針で定める標準処理期間の45日以内だった。

 県などによると、岩礁破砕許可申請を総合事務局が申請したのは今年1月12日。しかし汚濁防止対策や岩礁破砕行為に関する資料がなかったことから県が補正を求めた。その後2月8日に総合事務局から補正書を受けたが、県は資料などが不足しているとして2月17日に2度目の補正を求めた。さらにこれに対し総合事務局から2月27日に補正書、3月6日に追加資料の提出を受け、県は資料が調ったと判断した。

 9日の県議会経済労働委員会で、岩礁破砕許可申請を受け付ける県水産課の新里勝也課長は、1月の総合事務局提出の申請書に不備があり補正を求めたと述べた。総合事務局空港整備課は今後の工期について「遅れるか予定通り完成するか確実に言える状況ではない」との見解を示した。