汚濁防止膜を設置 辺野古で作業強行


この記事を書いた人 平良 正
海上の臨時制限区域内に設置された汚濁防止膜=10日午後3時10分ごろ、名護市の大浦湾(小型無線ヘリで撮影)

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設で沖縄防衛局は10日、大浦湾海上の臨時制限区域内で、護岸工事に先立つ汚濁防止膜の設置作業を始めた。工事は新たな工程に入った。同膜は4月末までに計4カ所に設置する予定。5月にも始まる護岸工事を経て、しゅんせつ工事など本格的な埋め立てに向けた作業が開始される見通し。海上では、基地建設に反対する市民らが抗議船4隻、カヌー11艇で抗議し「海を殺すな」「STOP!埋め立て」などと訴えた。

 10日は、沖縄防衛局の小型作業船が約460メートルの汚濁防止膜を辺野古崎沖の設置地点までえい航した。その上で、海底に投下済みの大型コンクリート製ブロックと膜をつないで固定する作業などを、小型ボートに乗った作業員らが実施したとみられる。同日の膜の設置作業は正午ごろまで続けられた。

 汚濁防止膜の設置と並行し、ブロック投下も別の地点で続いている。同日は少なくとも2個を投下した。2月から投下が続いているブロックは、予定する計228個のうち少なくとも6割以上が投下を終えているとみられる。

 一方、米軍キャンプ・シュワブゲート前では同日午前8時45分ごろ、基地建設に反対し座り込む市民ら約20人を県警の機動隊約50人が排除し、車両の進入路を確保しダンプなど約20台が基地内へ入った。

 午前から午後にかけてダンプなど延べ44台の工事車両が入った。荷台にコンテナを積んだトレーラーもあった。

英文へ→ODB begins work to set up silt protectors on Oura Bay