子の貧困基金に4485万 沖縄未来会議、奨学金拡充目指す


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県内の深刻な子どもの貧困の解消に向け、2016年6月に経済界や教育機関、市民団体などで設立された「沖縄子どもの未来県民会議」(会長・翁長雄志知事)の第2回総会が29日、県庁で開かれた。6月の創設から、同会議の「沖縄子どもの未来基金」に、計4485万7646円が集まった。翁長知事は創設当初、2億円を16年度の目標としていたが届かなかった。

 一方、琉球新報社の「りゅうちゃん子どもの希望募金」をはじめ、県民会議の参加団体が個別に創設した基金が四つある。それらと県民会議の基金を合わせると、寄付総額は1億1882万9504円(2月末現在)。総会では今後、各団体との連携が報告された。

 県民会議基金の寄付内訳は、法人47社と個人14人からの計3846万2142円、サポーター登録が法人15社、個人54人で会費は総額136万3千円、職場募金が278件で総額503万2504円だった。

 本年度は児童養護施設などの入所児童を対象に返済不要な奨学金事業を実施、9人に給付が決まった。事務局の県子ども未来政策課は「給付型奨学金の対象者の拡大をはじめ、新事業にも早めに取り組みたい」と話した。