音楽触って楽しむスピーカーをデザイン 那覇市出身の水野諒大さん


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デザインコンテストでアジア1となった九州大大学院の(左から)小川慧さん、水野諒大さん、河野圭紀さん=3月28日、台湾の逢甲大学(水野さん提供)

 那覇市出身で、九州大学大学院2年の水野諒大さん(24)を含む同大学院チームが3月28日、台湾で開かれた「オートデスクパノラマ2017」で優勝した。アジア各国の大学生がコンピューターソフトを使ったデザインの腕を競う同大会で日本勢が優勝するのは初めて。水野さんは同大学院の小川慧さん、河野圭紀さんと共に出場し、「デザインが評価されてうれしい」と喜びの声を語った。

3人が大会でデザインしたイス型スピーカーのCG(水野さん提供)

 水野さんのチームは大会テーマの「オーディオテクノロジー」(音響技術)に合わせてスピーカーを設計。聴覚障がいのある人でも音楽を楽しんでもらおうと、触覚で音楽を体感できるようにスピーカーに座るデザインにした。

 聴覚障がいのある人に焦点を当てたのは、社会福祉を研究する水野さんの父、良也さん(琉球大教授)の影響だ。良也さんの紹介で、聴覚障がいのある人の話を聞くうちに「聴覚障がいのある人は音楽を楽しめていない」と感じ、スピーカーのデザインに反映することにした。水野さんは大学院修了後、文房具製造メーカーで勤務する予定だ。「誰もが使いやすい製品を作りたい」と意気込みを語る。

 同大会は設計用ソフトなどを販売するオートデスク社の主催で、今回が8回目。アジア太平洋地区で各国の予選を勝ち抜いた7カ国11チームが参加した。