佐喜眞義肢、スポーツにも 運動用装具を開発


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 義肢装具の製作・販売を手掛ける佐喜眞義肢(金武町、佐喜眞保社長)はこのほど、運動の際に装着して膝のけがの予防や荷重負担を軽減する関節装具「CBブレースカーボニー ライトスポーツ」を開発し、スポーツ産業への参入を本格化する。これまで同社が開発した世界で最軽量という「CBブレース」は、膝の病気や障がいの治療装具として販売してきたが、新型CBブレースはスポーツ愛好家など新しい利用層の開拓を狙う。同社によると、スポーツ向けの関節装具は全国でも珍しいという。

スポーツ愛好家らを対象とした関節装具「CBブレースカーボニーライトスポーツ」をPRする佐喜眞義肢の佐喜眞保社長=5日、金武町金武

 今月末に県内の義肢装具会社に説明会を開いて、取扱店を広げる。今後、量産化を視野に全国展開を図っていく。

 「ライトスポーツ」は1台約180グラムで、関節の支持力が高く、運動した後の関節へのダメージが少ない。スポーツウエアなどに使われている伸縮性に優れた新素材バンドを採用したことで、地肌に直接装着でき、履き心地も良い。治療用の「CBブレース」に比べて装具のずれ落ちがなくなり、体の動きに対する追従性や耐久性が高まった。

 変型性膝関節症や軽度靱帯(じんたい)損傷、軽度半月板損傷といった症例の痛みを軽減するだけでなく、症例のない人でも、膝の負担が大きいマラソンや登山、生涯スポーツとして高齢者の愛好者が多いゴルフなどスポーツやレジャーの幅広い場面で装着してもらうことを想定する。けがの不安なくスポーツを通じた体力づくりを支援、促進する。

 佐喜眞社長は「新商品の普及で利用者の運動モチベーションを向上させていきたい。今後、県内の体育協会や県外のゴルフクラブなどにも紹介し、利用層の新規開拓を図っていく」と述べた。

(呉俐君)

英文へ→Sakima Prosthetics develops knee braces specifically for sports