名桜大学で8日、入学式があり、新設された助産学専攻科に1期生6人が入学した。同大の看護学科を卒業したばかりの3人に加え、看護の現場で働き、助産師になるために大学に戻った3人の合計6人が「地域を支える助産師に」と目を輝かせた。
同科は1年課程で、大学を卒業し看護師国家試験に合格した女性が入学できる。卒業すると助産師の国家試験受験資格を取得できる。北部地域では分娩(ぶんべん)に携わる助産師が足りず、幅広い年齢の女性や母子を支える地域助産師としてのニーズもある。北部12市町村に住んでいるか、同市町村内の大学を卒業した人を対象にした地域枠も設けて地域医療に携わる人を育てる。
名護市出身の山城とも美さん(27)は市内の産婦人科医院を休職して入学した。「助産師になるため県外の受験も考えていた時に名桜大での新設を知り、大喜びした」と地元開学を喜ぶ。名桜大を卒業後、比嘉利佳さん(23)=名護市出身=は1年間、仲原麻歩さん(24)=国頭村出身=は2年間、助産師を夢見て看護師として働いた。「離島・へき地の助産を学び、地域のために働きたい」と目的は明確だ。
同大で学ぶ中で助産師を目指すようになった新卒の新里真唯さん(22)=宜野座村出身=は「海外の母子保健」、戸高友布さん(22)=大分県出身=は「性教育にも関わりたい」と夢を膨らませる。畠山千洋さん(22)は「地元北海道より人の温かさを感じた」と同大にほれ込み「実習で分娩を見て感動した。心も体も預けられる助産師として働きたい」と意欲を燃やした。
島田友子専攻科長は「自分を高める努力をしてほしい。皆さんが一人の女性として成長することがお母さんたちをエンパワーメントする力になる」と期待を込めた。