3月に逝去した拓南製鉄創業者の古波津清昇さん(享年94)と、妻の桂子さん(享年90)夫妻をしのぶお別れ会(同実行委員会主催)が24日、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで開かれた。金秀グループ創業者の呉屋秀信氏や元副知事で歴史家の高良倉吉氏ら、ゆかりの人々約350人が参列した。
2月に亡くなった桂子さんの後を追うようにして清昇さんも天寿を全うした夫婦の絆に思いをはせ、献花台に花をささげた。
友人代表としてあいさつした元県知事の稲嶺恵一氏は、県内唯一の製鉄メーカーを創業した清昇さんが、さまざまな苦難に立ち向かいながら沖縄の産業振興に情熱を傾けた功績を紹介し「成功の陰には桂子夫人の内助の功があった。県民のためにと歩んだ道は正しかったと、2人して空の上で喜ばれていることだろう」と語った。
長男で拓南製鉄社長の古波津昇氏は「父と母が70年前に一緒になってから進めてきた事業を100年、それ以上に続く事業にすべく、遺志を受け継いでいく」と謝辞を述べた。