フランス美術界を代表する第19回アートパリ国際アートフェアが3月30日~4月2日、フランス・パリ市の美術展示会の殿堂グランパレで開催された。同フェアは国際的なアートマーケットで、29カ国139の画廊が現代アートの最先端を行く作品を展示即売した。
会場中央に最も大きなブースを設置したギャラリークロードルマンでは、厳選したアーティストの作品がずらりと並び、沖縄県出身の国際的アーティスト幸地学さん作のブロンズ彫刻11点とアルドワーズ(石板)絵画作品12点も展示された。情緒の豊かさに加え、ポジティブでエネルギッシュに満ちた彼の作品は、多くの一般鑑賞者の注目も集め、プロの美術収集家や専門家からも高い評価を受けた。
会場には木寺昌人駐フランス大使夫妻も訪れ、幸地さんの作品を鑑賞。幸地さんの長年にわたるフランスでの活躍が日仏交流に寄与しているとし、さらなる活躍を期待した。木寺大使と幸地さんは日仏文化の話に花を咲かせていた。
幸地さんの今回の作品は、アートアブソルモン美術雑誌や、アラブ世界を代表する新聞アラヤット1面にもブロンズ彫刻の写真が紹介され、注目が集まっていた。
国際美術界における数少ない日本人のアーティストで県出身の幸地さんが、日本美術界の力が及ばない実力の世界で堂々と活躍していることは県人の誇り以外の何物でもない。また画廊オーナーのルマンさんは、レバノンのシリア難民の子どもたちの学校運営に対する資金援助のため、幸地さんの作品の売り上げの一部を寄付するとしている。(大城洋子通信員)