【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で2日午前、米軍キャンプ・シュワブのゲート前には市民ら約60人が座り込み、抗議の声を上げ続けた。午前8時52分から機動隊がゲート前を規制し、約40人の市民を排除した。砕石などを積んだトラック16台がゲートから進入した。午前11時55分、機動隊が再び市民を排除し、荷台が空になった工事車両が基地外に出た。
海上ではシュワブ沿岸を埋め立てるK9護岸工事現場で砂浜に積んだ砕石の間に細かい石を詰める作業が確認された。網で下ろした石をパワーショベルでならした。積み上げた砕石を固める作業とみられる。海上では抗議船2隻とカヌー8艇が抗議行動を繰り広げた。
ゲート前の抗議に参加した70代の女性=宜野湾市=は「『基地建設はどうせ国がすること』と諦めないで、少しでも工事が長引いて止められるようにしたい」と力を込めた。長く県外に住み、19年前に沖縄に帰ってきたため「故郷に戻ってきて、基地のうるささをより強く感じる。海のきれいさもより強く感じる。豊かな自然を知らない人たちが壊すのは許せない」と憤った。
福島皎裕(こうゆう)さん(67)=那覇市=は「海は生きている。取り返しがつかなくなる前に知事は埋め立て承認の撤回をしてほしい」と要望した。【琉球新報電子版】
市民排除し工事車両搬入 辺野古新基地建設 沿岸では石を詰める作業
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松永 勝利