沖縄県内黒糖生産量が9千トン超 天候恵まれ7年ぶり豊作


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 10日の「黒糖の日」を前に沖縄県黒砂糖工業会(西村憲会長)は9日までに今期(2016/17年期)の県内8島での黒砂糖生産量(速報値)をまとめた。前年比で29・6%多い9645トンとなり、09/10年産以来7年ぶりに9千トンを超える豊作となった。

 今期は原料となるサトウキビが天候に恵まれ全県的に増産となった。黒糖の生産量を示す産糖量は宮古製糖で46・8%増の3541トン、波照間製糖で40%増の1868トンとなるなど、与那国島を除く各地で2桁以上の増産となった。

 与那国島では前期の製糖期間の遅れが今期に向けた植え付けの後ろ倒しにつながったほか、台風被害もあり35・9%減の421トンだった。

 含蜜糖地域の産糖量は11/12年期以降、5千~7千トン台の生産が続いていた。県含みつ糖対策協議会の島尻勝広会長(県農林水産部長)は「老朽化した工場の更新にもめどがつき始め、計画的な安定生産と消費拡大に向けた取り組みを進めたい」と語った。

 「黒糖の日」の10日、県含みつ糖対策協議会は、黒糖の消費拡大を目指すセレモニーを那覇市のサンエー那覇メインプレイスで開く。