ベトナム発の琉球ガラス、アジア市場開拓へ


この記事を書いた人 平良 正
琉球ガラスのベトナムでの普及に向けた現地工場での指導風景=ベトナム琉球文化工芸村(琉球ガラス村提供)

 琉球ガラス村グループ(糸満市)がベトナム・ハノイで展開する現地法人「ベトナム琉球文化工芸村」が、6月からベトナム国内でガラス製品の販売を開始する。20年前から地元の職人を育てながら沖縄へ製品を輸出してきたが、このほどベトナム政府から同国内での流通販売が認められた。

 沖縄のガラス工芸技術が現地に根付いてきたことから、ベトナムの新たな工芸文化として東南アジア市場の開拓を目指す。ベトナムの経済成長に伴い観光産業の拡大が見込まれる中で、ホテルや飲食店など富裕層をターゲットとした高級装飾工芸品として販売していく。初年度は売り上げ3千万円を目標にする。

 琉球ガラス村グループは1996年からベトナムで生産を始め、現在ガラス職人など約180人の現地従業員がいる。

 5月26~28日に、ベトナム人のガラス職人よる初の工芸展をハノイシェラトンホテルで開き、関係者にお披露目する。琉球ガラス村の稲嶺秀信専務は「ベトナムの新しいガラス工芸として創造していく職人たちを支えていきたい」と述べた。