降下訓練で県議会が抗議 防衛局に「黙っていられない」


この記事を書いた人 松永 勝利
沖縄防衛局の伊藤晋哉企画部部長(左)に県議会の意見書を手渡す仲宗根悟米軍基地関係特別委員長=12日午前11時すぎ、嘉手納町の沖縄防衛局

 【嘉手納】県議会の米軍基地関係特別委員会の仲宗根悟委員長らは12日午前、沖縄防衛局を訪ね、伊藤晋哉企画部長にパラシュート降下訓練や恩納村のダム工事現場の流弾事故に関する意見書を手渡した。仲宗根委員長らは3日に全会一致で可決した「県民に大きな不安と恐怖を与えた」とする意見書を踏まえ「黙ってはいられない」と強く抗議した。
 伊藤部長はパラシュート降下訓練について「今回、なぜ例外的な場合に当たるのか米軍から十分が説明がなかった」と述べた。その上で米軍が日本と調整したと説明していることについて「大変遺憾だ。強く抗議し、申し入れた。訂正を求めている」と説明した。流弾事故については「再発防止策や内容を確認して説明する」とした。
 議員らからは「毅然(きぜん)とした態度で抗議してほしい」「原因究明に時間がかかりすぎている。早急にすべきだ」などの声も上がった。
 仲宗根委員長らは在日米軍沖縄事務所にスコット・コンウェイ大佐も訪ねた。委員長らによると、米軍からは流弾事故について「推測される2カ所のレンジ(射撃場)を特定した」との報告があった。またコンウェイ大佐からは、流弾事故は「あってはならないことだ」としながらも「演習場内だ」との発言もあったという。
 午後は嘉手納基地の第18航空団、在沖米国総領事館、外務省沖縄事務所を訪ねて抗議する。【琉球新報電子版】