きょう復帰45年 県民大会宣言(要旨)


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

復帰45年 5・15平和とくらしを守る県民大会

 沖縄は45年目の復帰の日を迎えた。「即時無条件全面返還、平和な島・沖縄」を強く望んだ復帰の思いとは裏腹に、日米安保条約により米軍基地が居座り、今なお米軍基地は強化、拡大されている。

 安倍政権は圧倒的な「新基地NO」の民意を無視し、辺野古に新基地建設を強行した。予定地の大浦湾は、世界に誇るサンゴ群落など多様な生物が生息する美ら海である。埋め立ては観光立県沖縄の未来を破壊する。

 東村高江では全国から500人の機動隊を投入し、オスプレイパッド建設を強行した。このような政府の傲慢(ごうまん)なやり方は、憲法の原則を真っ向から否定し、民主主義の崩壊を意味する。

 昨年12月にオスプレイが名護市安部の海岸に墜落し、県民の不安が現実となった。トリイ通信施設での吊(つ)り下げ訓練や嘉手納基地での夜間を含むパラシュート降下訓練は、戦場そのものだ。県議会や多くの自治体で抗議決議をし、米軍に訓練中止を求めたが、改善されるどころか恣意的(しいてき)に訓練を強行している。このような状況は米国の属国である。米軍の対応は米軍統治下の復帰前と変わらない。

 他方、与那国島への自衛隊の監視部隊や宮古島、石垣島への地対艦ミサイル部隊の配備は、沖縄が軍事基地の要塞(ようさい)になることであり、捨て石にされた72年前の惨烈な戦が県民に蘇(よみがえ)る。

 日米両政府が推し進める米軍、自衛隊基地の強化、拡大に強く反対する。米軍関係者による凶悪犯罪を糾弾し、日米地位協定の抜本的改正を強く要求する。世界平和のために闘い抜くことを確認し、強く宣言する。