無料塾、那覇で開講 県内10ヵ所そろう 生活困窮世帯の高校生対象


この記事を書いた人 平良 正
生活困窮世帯の高校生を対象にした「無料塾」那覇教室の開講式=22日、那覇市の那覇尚学院

 沖縄県が生活困窮世帯の高校生を対象に実施している「無料塾」の那覇教室の開講式が22日、那覇尚学院で開かれた。那覇教室の開講で県内全ての教室が開講した。那覇教室の塾生らは基礎学力テストを経て、29日から授業を受講する。

 無料塾は県の子育て総合支援モデル事業の一環で、生活困窮世帯の高校生の学習支援と保護者に対する進学情報の提供を目的に、2014年度から開始している。17年度から県内で教室の数を前年度の4カ所から10カ所に増やし、定員も4倍以上となる400人となった。

 開講式で尚学院の名城政次郎学院長は「皆さんが志望校に合格することを心から願っている。感謝の気持ちを忘れずに努力してほしい」と激励した。

 無料塾を受講する南部農林高3年の比嘉一翔さん(17)=那覇市=は「夢は農家に市場を提供する企業家になりたい。大学合格を目標に頑張りたい」と意気込んだ。母の律子さんは無料塾について「大変助かるうれしい取り組み」と語った。

 尚学院によると、那覇教室では定員の60人に達したが、他の7教室では空きがあるため、高校総体の県予選が終わった6月中旬ごろから2次募集をする。