【宜野湾】県立普天間高校のキャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区跡地への移転を巡り、県企画部の立津さとみ参事らは9日、宜野湾市議会を訪れ、移転推進の方針を伝えた。複数の出席者によると、順調に進めば2022年度末までに工事を終え、23年9月に移転が完了できるとの見通しを示した。土地取得に約45億円、校舎整備に約40億円かかるとの試算も示した。
立津参事らの説明では、県は17年度から土地取得を進め、18年度にも施設整備に取り組む。土地取得には、沖縄振興特別推進交付金(ソフト交付金)で積み立てた基金を充てるため、不足分を17年度から積み増したい考えを示した。
施設整備については老朽化の進んだ校舎の移転に沖縄振興公共投資交付金(ハード交付金)を充てるが、一部校舎にはソフト交付金を活用できるよう内閣府と協議していると伝えた。基地周辺の密集市街地にあるという特殊事情や周辺地域の街づくりに影響することを根拠として訴えるという。
跡地利用特措法で最大5千万円の特別税控除が認められる18年3月末の土地引き渡しまでに用地確保を進めるため、積極的に買い取りを進めたい考えも伝えた。市議からは「土地の買い取りを円滑に進めるため、市普天間に県の出張所を設けてはどうか」という意見が上がった。