【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、米軍キャンプ・シュワブゲート前で16日午前、機動隊が工事車両を基地内に入れるために座り込みをしている約30人を強制排除する際、雨が降る中、ゲート横の歩道にいた視覚障がい者の女性(69)が雨をよけるために差していたビーチパラソルを抜き取った。
ビーチパラソルを抜き取られた女性は「邪魔にならないところに座っていたのに『邪魔になるからどかそう』と言われた」と話し、振り返る。
女性は5年前からほぼ毎日座り込んでいるが、雨の中でビーチパラソルを奪われたのはこれが初めてだという。
女性がその後も雨が降る中で座り込みを続けていたところ、別の機動隊員がビニール傘を差し出した。道向かいの歩道にいた人も一緒に排除した。
午前11時までにコンクリートミキサー車を含む工事車両約70台がゲート内に入った。一方、海上ではシュワブ内の工事現場「K9護岸」近くで沖縄防衛局が重機を動かす作業が確認された。またK9護岸付近に作業船が近づき、黒いロープを海中に垂らした。砕石の投下は行われていない。【琉球新報電子版】