具志川、逆転勝ち 夏の甲子園沖縄大会第2日


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 第99回全国高校野球選手権沖縄大会第2日は18日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦9試合を行った。春季大会に連合チームで出場した宮古工は、今大会、単独出場で浦添に5―2で逆転勝ちした。具志川は延長十二回の末に13―8で昭薬付に競り勝った。八重山は9―1で沖水に七回コールド勝ちし、読谷は与勝を2―0で完封、那覇商は宮古総実を7―4で振り切った。宮古は那覇国際を2―0で破り、八重山農林は南部商・南部農連合チームに7―0の八回コールド勝ちした。北中城は久米島を5―2で下し、首里は八重山商工に1―0で競り勝った。第3日は23日、同スタジアムなどで1回戦9試合を行う。

みんなを信じた勝利/具志川

具志川―昭薬付 7回1死一、二塁 右中間を破る当たりで、2点を追加する具志川の久野辰吏=18日、北谷公園野球場(新里圭蔵撮影)

 「最後は強い気持ちでいこう」。具志川の守りの要、捕手の久野辰吏主将は疲れが見えるナインに声を掛けた。

 投手は捕手を信じ、捕手は投手を信じ、そしてバッテリーはバックを信じた。延長十二回。昭薬付の最後の打者を三振に取ると観客席から歓声が上がり、選手に笑みがこぼれた。

 昭薬付の先発・仲田雄飛をとらえきれず、六回まで1得点に抑えられた。5点差をつけられ「低めのボールは振らないようにしよう」(久野)と臨んだ七回。1死一、二塁のチャンスに久野が高めの外角の変化球に合わせて三塁打を放ち、2点奪った。流れが一気に傾く。七回、八回で猛攻を仕掛け6点を奪い、逆転する。

 2点リードしたが九回は勝ちを意識し、甘い球を昭薬付打線に打たれ追い付かれた。延長は互いに点が取れない中、十二回に連打でチャンスをつくり、相手投手のボークや暴投などのミスもあり、5点を奪い勝負を決めた。

 ここ数年は沖縄大会で勝利がなかったという具志川。久々の勝利に久野は「勝ちの雰囲気を味わえた。2回戦もみんなを信じる全員野球で勝ち抜きたい」と意欲を示した。
(屋嘉部長将)

<きのうの結果>
▽1回戦
【セルスタ】
那覇商 7―4 宮古総実
宮古工 5―2 浦添
首里 1―0 八重山商工

【しんきん】
八重山 9―1 沖水
(七回コールド)
北中城 5―2 久米島
読谷 2―0 与勝

【北谷】
宮古 2―0 那覇国際
八重山農林 7―0 南部商業・南部農林
(八回コールド)
具志川 13―8 昭薬付
(延長十二回)