【南風原】南風原文化センターの第78回企画展「いくさ」(同センター主催、マブニ・ピースプロジェクト実行委員会共催)が5日から、南風原町喜屋武の同センターで開かれている。南風原出身の体験者の証言や沖縄戦当時の住民の所持品などが、町在住の仲里安広さんの空間構成で展示されている。7月2日まで。
住民の体験を伝えるアニメーション映像と、米軍が撮影した沖縄戦のカラー映像が上映され、壁一面には沖縄戦の写真を基に仲里さんが描いた絵がある。絵は来場者の目線の位置だけ鏡張りで、鏡に体験者の証言が書かれている。「(鏡により)沖縄戦の絵の中に自分を参加させることで、昔ではなく今につながっていると感じてもらいたい」との意図があるという。
仲里さんは「米軍の映像は映画のようだ。映像の方が見やすいが、その向こう側にいたのが被害を受けた一般市民。証言や絵でそのコントラストを見てほしい」と語る。証言がより身近に感じられるよう、南風原の体験者の証言を集めたという。
23日午後3時から、関連事業の平和講座「歌に秘められた戦争と平和」が開催される。企画展「いくさ」は午前9時から午後6時まで。水曜休館。問い合わせは南風原文化センター(電話)098(889)7399。