大雨、土砂崩れ相次ぐ 15人避難、870戸で一時停電


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大雨で地盤が緩み、高さ15メートル、幅20メートルにわたって山から崩れ落ちた土砂。アパートの駐車場に流れ込んだ=19日、南城市大里

 沖縄地方は19日、梅雨前線が活発化し、広い範囲で激しい雨に見舞われた。与那原町や南城市、那覇市、中城村で土砂崩れなどが発生したほか、本島中南部では道路の冠水や床下浸水も相次いだ。けが人はいない。沖縄気象台によると、午後11時半までの24時間雨量が南城市糸数で245ミリ、うるま市宮城島で191ミリと6月の観測史上最大を観測した。24時間雨量は久米島228ミリ(午後9時50分)、那覇205・5ミリ(午後11時半)となった。

 気象庁は同日、本島全域に大雨、洪水警報を発表した。那覇市、宜野湾市、浦添市、糸満市、沖縄市、うるま市、南城市、北中城村、中城村、西原町、八重瀬町の11市町村には土砂災害警戒情報も出した。午後11時半現在、少なくとも6世帯15人が避難所などに身を寄せている。

 与那原町板良敷のアパートでは、1階通路のブロック塀が幅約10メートルにわたって倒壊した。南城市大里では、アパート裏の斜面が高さ15メートル、幅20メートルにわたって崩れ落ち、アパートの駐車場まで土砂が流れ込んだ。那覇市小禄の民家裏でも高さ10メートル、幅15メートルの崖崩れがあった。中城村添石の村道の一部も崩れ、午後11時半現在、通行止めとなっている。

 沖縄電力によると、南城市で260戸、うるま市で610戸が一時停電した。

 沖縄気象台によると、20日の本島地方は曇りや雨で、多い所では1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る見込み。雨で地盤が緩んでいることから、土砂災害への警戒を呼び掛けている。