F16配備、騒音激化 嘉手納1.5倍、沖縄、北谷も


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 【中部】米軍嘉手納基地に5月4~10日に飛来した米コロラド州バックリー空軍基地所属のF16戦闘機の暫定配備に伴い、嘉手納基地に隣接する嘉手納町、北谷町、沖縄市の3市町で航空機騒音の発生回数が増えていることが20日、分かった。嘉手納町屋良地区では配備前後30日間の比較で、70デシベル以上の観測が計662回増え、町全体で53・5%増えた。沖縄市も4、5月の比較で20・1%増加。北谷町も同比で15・3%増えた。

 各市町の担当者は「測定で航空機は特定できないが、外来機の影響があるだろう」「F16の配備と併せて空中給油機の飛行も増えている」などと分析。「基地負担が増加している現状を訴えたい」としている。

 嘉手納町はF16が訓練を開始した5月8日の前後30日で騒音発生回数を比較した。全体で1290回増の3701回確認された。測定地の3カ所全てで騒音が増加し、屋良、嘉手納、兼久それぞれ662回(45・4%)増の2121回、325回(81・5%)増の724回、303回(54・8%)増の856回だった。

 沖縄市内で5月に測定された騒音回数は5349回。市内5カ所の測定局のうち、4カ所で増えた。最大は知花で289回(17・1%)増の1980回だった。

 北谷町の5月の騒音回数は6885回で、4月の5973回に比べて912回増えた。5測定局全てで増加し、最大は砂辺で275回(13・3%)増の2335回だった。

 嘉手納町は70デシベル以上の騒音を測定。沖縄市、北谷町は航空機が発する全ての信号を基に測定している。