沖縄県観光収入6600億円超 16年度、4年連続最高更新


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 沖縄県文化観光スポーツ部は21日、2016年度の県観光収入が前年度比9・6%増の6602億9400万円となり、4年連続で過去最高を更新したと発表した。一方で、観光客1人当たりの消費額は同0.8%減の7万5297円と4年ぶりに前年を下回り、観光収入の目標値6743億円には届かなかった。同部の嘉手苅孝夫部長は「分析が必要だが消費単価の高い欧米層の取り込みや、閑散期の差を縮めるなどしたい」と述べた。

 1人当たり消費額の減少は円高の影響や、宿泊施設を利用しないことから支出額が低いクルーズ船客が大幅に増えたことに伴い低下した。それでも入域観光客数が大きく伸びたことで、収入全体を押し上げる形となった。

 1人当たり消費額を客層別に見ると、国内客は0.9%増の7万4763円だった。外国客は空路客が8.6%減の9万8097円、大型クールズ船の海路客が29.6%増の3万3656円だった。

 1人当たりの費目別では、「宿泊費」が2万2766円(前年度比1.9%減)と支出に占める割合が最も高かった。「飲食費」1万6711円(0.5%減)、「土産・買い物費」1万6436円(4.2%減)、「交通費」1万350円(0.5%増)、「娯楽・入場費」6667円(4.6%減)と続いた。

 また、入域客全体の7割を占める国内客の平均泊数は2.78日で、前年度調査から0.11日減少した。「1泊」の滞在との回答が前年度比3.3ポイント増の15.3%となったことが減少要因となった。

 外国客でも、消費力が比較的弱い20代の旅行者が前年度比1.9ポイント増の35.5%となっている。

英文へ→Tourism revenue for Okinawa reaches 660 billion yen, breaking record four years in a row