経済

農業に外国人就労、県が検討 人手不足解消図る 国家戦略特区活用 

 沖縄県内農業分野で労働力不足が課題となっていることを受け、県が国家戦略特区制度に基づいて外国人労働者の受け入れを検討していることが8日までに分かった。農業を学ぶ技能実習生として外国人を受け入れる従来の制度に比べて作業内容に制限がなく、農閑期には一時帰国もできる。植え付けや収穫期など人手が必要な時期に限った雇用が可能となり、農家の負担軽減や農業生産の拡大につながることが期待される。

 外国人労働者の農業就労を認める制度は、6月に国家戦略特区法が改正されて導入が決まった。

 作物は指定せず、繁忙期のキクやサトウキビを想定する。外国人労働者は「特定機関」の認定を受けた人材派遣業者と雇用契約を結び、高齢化や大規模化により労働力を必要とする農家に派遣される。農家が直接雇用していた「技能実習生」制度と比べ、複数の農家で働くことが可能になる。できる農作業の制限がなくなるほか、農作物の加工、販売もできるようになる。

雇用対象となる外国人は、技能実習制度で2年以上現場で実習した「技能実習2号」の修了者らを対象にする見通しで、即戦力として働くことが期待される。

 沖縄は2014年に国家戦略特区に指定されており、観光分野や区域限定保育士事業など4件で活用している。農業分野で労働者を受け入れるには、新たに区域計画案を策定して国に申請する必要がある。現在、国は9月末までの改正法施行を目指し、細かな受け入れ条件を定めた政令や指針を定めている最中だ。

 県民の雇用に影響が出ることや、外国人が失踪するなどの事態も考えられる。農水部は労働政策を所管する商工労働部や、県警とも協議を進めていく考えだ。

 県農林水産部の島尻勝広部長は「外国人の就労解禁は関係機関からも要望が寄せられている。関係機関と連携を取って有効に活用したい」と語った。(知念征尚)