メタボ返上、自信に パッション屋良さん お笑いとジム両立


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 お笑い芸人のパッション屋良こと屋良朝苗(ちょうびょう)さん(40)=名護市=が、30日に沖縄市の県総合運動公園である沖縄マスターズ陸上競技選手権大会に初出場する。20キロの減量に成功した体験からトレーナーとしても活動しており、4月には自身のジムも開設。体の変化で心もエネルギッシュになった経験を基に「いろいろ挑戦してみたくなった」と語り、その一つが陸上という。

円盤を投げるポーズを決めるパッション屋良さん=4日、名護市内

 屋良さんといえば体操着姿で「ん~」と言いながら胸を叩くギャグでおなじみ。6年前に東京から故郷の沖縄へ拠点を移した直後、酒の付き合いやストレスから、“肉体派芸人”の見る影もない100キロまで激太りした。そこで出会ったのが、専属のトレーナーが個々に合わせた指導を行うパーソナルトレーニングだ。

 知人のモニターとして始めると見る見るうちに体形が変化。約1年で20キロの減量に成功し、そのうち自身も指導側で携わるようになった。もともと大学も体育教師を目指して体育学部に進んだ経歴を持つ。「お笑いとスタイルは違えど、相手を笑顔にするのは同じ。トレーナーの仕事をするために芸人をやっていたのかなと思うぐらい」と笑い、今春には名護市にジム「パッションズフィットネス」を開いた。

 屋良さんが挑戦を決めたマスターズ陸上は18歳以上から参加でき、各種目5歳刻みの区分で争う。名護高校時代には円盤投げとハンマー投げで県トップレベルの選手として活躍し、大学でも国体選手を目指して競技に打ち込んだ屋良さん。今回も両種目で出場予定で、20年ぶりの感触を取り戻そうと練習に励む。「『パッションがやれるなら自分でも』と“伝染”していけばうれしい」と言い、「いま現役の人が衰えていく間に僕は力をキープして、20年、30年後に世界一を目指したい」と笑い飛ばした。

(大城周子)