津堅沖、また米軍降下訓練 ことし4度目 常態化浮き彫り


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 【うるま】米空軍は19日午後7時20分から、うるま市の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施した。MC130特殊作戦機から、2回に分けて計六つのパラシュートが同水域に落下した。津堅島訓練場水域では、ことし1月から3カ月連続でパラシュート降下訓練が行われており、今回で4度目。1月には日本に無通知で訓練が実施され、市や県は同水域で訓練しないよう強く抗議していた。同水域での訓練が常態化しており、地元からは反発の声が上がっている。

 訓練場の水域は、近隣にモズクの漁場があり、漁船や民間船の航路となっている。周辺には、津堅島と本島を結ぶ定期船航路も往来している。そのため市は訓練実施のたび、市民の安全や安心を訴え、訓練中止を強く求めている。

 県は1996年のSACO合意で、読谷補助飛行場で実施されてきたパラシュート降下訓練が伊江島に移転したことを受け、津堅島訓練水域ではパラシュート降下訓練を実施しないよう求めてきた。

 島袋俊夫うるま市長は、県と国の見解の違いに「双方の言い分がかみ合っておらず、地元も困惑する一方だ。(訓練は)無い方が良いが、水域が提供されている中で、せめて安全に配慮して平穏無事を維持してもらいたい」と詳細な訓練内容などの事前通知を求めた。

英文へ→U.S. military parachute training in Tsuken Island becoming a regular occurrence

MC130特殊作戦機から次々とパラシュートで降下する兵士=19日午後7時すぎ、うるま市の津堅島沖(新里圭蔵撮影)