平和の思い深める 9市町村“大使”集い交流 おきなわピースサミット


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 【沖縄】沖縄の戦後を象徴する街・コザで平和について考えようと「おきなわピースサミット2017in沖縄市」(沖縄市主催)が7月29日、市のミュージックタウン音市場で開かれた。県内9市町村から派遣された平和大使の児童生徒約90人が交流する初めての企画。互いに意見を交わしながら、平和を担う“大使”としての役割について学び合った。

グループ討論で意見を交わす平和大使たち=7月29日、沖縄市のミュージックタウン音市場

 平和学習派遣事業を実施する沖縄市、糸満市、那覇市、浦添市、宜野湾市、南風原町、北谷町、中城村、北中城村の児童生徒が参加。進行は実現型ディスカッション企業「がちゆん」(国仲瞬代表)のメンバーらが務めた。

 講師の1人でコザ暴動を語る会の古堅宗光さんは、米軍基地や米兵に翻弄(ほんろう)されながら共存してきたコザの歴史を紹介し「違いを認めることこそ平和につながる」と語った。

 グループ討論では「自分が総理大臣ならどう平和創造に取り組むか」「沖縄戦体験者なら若者にどう戦争を伝えるか」などをテーマに意見を交わし、多様な考え方が出された。参加者はそれぞれの意見に耳を傾け、平和実現への思いを深めた。

 国仲代表は「この場で考えたことが生かされる日が来るはず。一生、平和大使をしていこう」と呼び掛けた。糸満市から参加した徳元志笑(しえ)さん(米須小6年)は「たくさんの人と意見をぶつけ合うことで、沖縄や日本だけでなく、世界の平和を意識するようになった」と話した。