沖教組が採択撤回を要請 那覇地区道徳教科書


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教育出版の道徳教科書採択撤回を求めた沖教組那覇支部の木本邦広委員長(右から3人目)ら=14日午後4時すぎ、那覇市役所

 2018年度から使用する小学校道徳教科書に、那覇地区が他社に比べて愛国主義的傾向の強い教育出版(東京)を採択した問題で、沖縄県教職員組合(沖教組)那覇支部は14日午後、採択の撤回などを求める要請書を那覇市教育委員会に手渡した。
 要請書では同社の道徳教科書が、安倍晋三首相の写真を掲載していることや、国旗・国歌の強調・強制が戦前の「修身」と類似していることなどを挙げ、「とうてい認めることはできない」とした。その上で、(1)那覇地区教科書採択審議会と那覇市教委に採択撤回と他社の教科書の採択(2)審議会の設置基準や審議委員、議事録など審議過程の公開(3)関係団体との交渉の継続―などを求めている。
 要請で沖教組那覇支部の木本邦広委員長は「子どもたちへの影響を考えて、(道徳教科書を)再審議してほしい」と求めた。那覇市教委は「要請を受けて対応を検討したい」と述べるにとどめた。【琉球新報電子版】