「あなたのスマホが東京2020オリンピックメダルに」―。東京五輪の大会組織委員会や環境省が進める家庭で使わなくなった小型家電から回収した金・銀・銅を東京五輪のメダルにするという史上初のプロジェクトに、県も15日から取り組んでいる。県環境整備課一般廃棄物班の大城史晃主事は「自分が使用していた小型家電が世界トップアスリートの胸元で輝くことを想像したら、ワクワクしませんか」と目を輝かせる。「東京五輪の参加者となれば、より一層大会を楽しめる」と多くの協力を呼び掛けた。
プロジェクト名は「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」。都市鉱山とは、家電製品や携帯電話など都市で廃棄される電子機器に使われている金属資源を指す。オリンピック・パラリンピックでは約5千個のメダルが必要となるが、これら全てを廃家電を資源に製造する予定だ。
取り組みに賛同した県は15日から県庁4階の環境整備課に回収ボックスを設置し、不要になったデジタルカメラ、携帯電話、パソコン(ブラウン管モニターやプリンターは除く)の回収を始めた。大城さんは「まだ回収実績はゼロ」とするが、19年春まで受け付けているため「周囲に広めてほしい」と話す。松田了課長も「リサイクルや循環型社会に関する県民意識の向上につなげたい」とプロジェクト参加への意義を強調した。
県に先駆け浦添市、豊見城市、南風原町、粟国村、石垣市、与那国町がプロジェクトに賛同し回収ボックスを設置しているほか、那覇市も近日中に開始する。
問い合わせは県環境整備課(電話)098(866)2231。 (当銘千絵)