校歌探訪 宮古島市立城辺小学校


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 宮古島市立城辺小学校は1890年に開校し、今年で創立127年を迎えた。校歌は戦前と戦後で変遷している。戦前の校歌の作詞作曲者は不明だが、戦後は市城辺福里出身で沖縄大学元教授の故島尻勝太郎氏が書いた。島尻氏は若い頃、同小に勤めたことがある。歌詞は壮大な城辺の自然を表現しながら、在りし日の学校の風景を刻んでいる。
 1番の歌詞は東平安名崎に先にある太平洋の海原が岸壁を打ち付け、琉球王国時代に「太平山」と呼ばれた宮古島の眠りを覚ます様子を表している。
 2番の「老松」とは以前学校敷地内にあった松並木のことだ。同小の同窓会長を務める西里明長さん(88)=市城辺福里=は「松並木は運動場の整備のために伐採された。校歌は今は見られない学校の風景を表している。今も校歌を月1回は歌うが、学生時代を思い出して元気になるよ」と笑顔で語った。