全国学力テスト 沖縄県内中3全て平均以下 正答率上昇も差 小6は全国並み


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 文部科学省は28日、全国の小学6年生と中学3年生の全員を対象に4月に実施した全国学力・学習状況調査(全国学テ)の結果を公表した。国語、算数・数学のA問題(主に知識に関する問題)、B問題(主に活用に関する問題)が行われた。沖縄県の平均正答率は小学校は昨年とほぼ同じで、全国平均から上下約1~2ポイントで全国7~42位だった。中学校は正答率は全て上昇したものの、全国平均との差は縮まらず、都道府県別で全て最下位の47位だった。都道府県別の正答率の最高値と最低値は最大15ポイント差で、文科省は「都道府県、各教育委員会、学校間でそれほど大きなばらつきはない」とした。

 県内の平均正答率は、小学校は国語A73%、42位(昨年73・4%、21位)、国語B57%、21位(同58・1%、21位)、算数A81%、7位(同80・7%、4位)、算数B46%、12位(同47・4%、11位)だった。国語Aの順位が下がったが全国との差は1・9ポイントにとどまっている。

 中学校は国語A72%(昨年71・3%、46位)、国語B67%(同63・1%、45位)、数学A58%(同54・3%、46位)、数学B42%(同37・0%、46位)だった。数学は国語に比べ全国との差が大きいが、昨年より差を1ポイント以上詰めた。

 調査には児童・生徒に学習意欲や生活状況、学校に指導方針などを聞く質問紙があり、部活動の時間や主体的な学びへの意識と学力の関係も分析した。

 県内で参加したのは、小学校は特別支援学校小学部2校を含む公立260校の1万4571人、中学校は特別支援学校中学部2校、県立中学校1校を含む公立147校の1万4418人。対象学年の児童・生徒がいる市町村立小中学校の全てが参加した。

 文科省は過度の競争をあおらないためとして、今年から公表する都道府県別の平均正答率を、従来の小数点以下第1位までから整数値のみに変更した。