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基地周辺の浄水場除染で値上げも 沖縄水道料金、負担は県民に? 防衛局は因果関係不明と認識

 米軍基地周辺の河川を水源とする沖縄県の北谷浄水場から高濃度の有機フッ素化合物(PFOS)が検出された問題で、除染対策費に1億7000万円(2016年度)を計上した県企業局が、負担が今後も続けば水道料金を値上げすることを想定していることが分かった。

 県企業局は除染対策費が「水道料金値上げの大きな要因の一つになりかねない」との懸念を米軍側へ伝達していた。31日、調査団体「インフォームド・パブリック・プロジェクト」(IPP)の河村雅美代表が情報開示請求で入手した県、沖縄防衛局、米軍による三者協議会の議事録で判明した。

 県は除染対策費の補償を沖縄防衛局に求めているが、米軍基地とPFOSとの因果関係は不明確として同局は態度を保留している。県による除染対策費の高額負担は基地の二次被害と言えそうだ。

 県企業局は16年度、PFOSの除去に有効な粒状活性炭を1億7000万円かけて取り換えた。県の資料によると、少なくとも23年まで毎年交換することが決まっており、企業局は多額の除染対策費の負担を余儀なくされている。

 県はPFOSの検出を公表した昨年1月以降、「PFOS等に関する情報交換会」と題した三者協議会を2回開き、濃度の測定状況や県の対応状況など情報を共有している。今年2月の会合で県企業局は除染対策費の実情を説明し、水道料金の値上げの可能性についても伝達した。

 県企業局の担当者は「今すぐという訳ではないが、このまま負担が続けば、水道料金を値上げせざるを得なくなる」と述べ、あらためて基地内への立ち入り調査の必要性を訴えるとともに、防衛局へは除染対策費用の補償を求めた。

 市内の全戸を北谷浄水場から給水する宜野湾市の担当者によると、現時点で県企業局から水道料金の値上げに関する打診は受けていない。担当者は「もし基地由来の汚染で水道料金が値上がりとなれば、県民は納得いかないだろう」との見解を示した。(当銘千絵)

英文へ→Okinawans could see water rates rise as local government burdened with massive cost of decontaminating polluted water from rivers near U.S. bases