米国西海岸ワシントン州の沖縄県人クラブ会長に宜野湾市1世の上原朝之氏(39)が就任した。同クラブの会長交代は約26年ぶりとなる。上原氏は沖縄の文化を同州で広めると同時に、1世を中心としてきたクラブに2世や3世ら若い世代の参加も促し、次世代への文化継承やリーダー育成に意欲を示している。
ワシントン州沖縄県人クラブは1980年に設立し、会員は約250世帯、約500人がいる。上原氏は2012年に仕事のため同州シアトルへ移住。14年に入会してクラブ内の太鼓グループをまとめる副会長を務めてきた。16年8月に、前任の佐久間トーマス会長がハワイへ移住することに伴い、代理会長職を引き受けた。今年4月に正式に就任した。上原氏は「前任の佐久間氏なしでクラブはここまで成長できなかった。自分の故郷をどうやって子どもに伝えるのか興味があり、会長を引き受けた」と語る。
太鼓グループには現在県系人のほか米国人ら約70人が参加しており、ほぼ毎週ワシントン州各地で演舞している。上原氏は「次世代への伝承はクラブにとって最大の課題だ。子どもがクラブの主体になっていくため、今後リーダーを養成していきたい」と抱負を述べた。(呉俐君)