興南(男子)浦添(女子)V 沖縄県高校ハンドボール選手権


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 ハンドボールの第52回県高校選手権大会の決勝は18日、八重瀬町東風平運動公園体育館で行い、男子は興南が那覇西を21―17で制し11年連続33回目の優勝を飾り、女子は浦添が39―13で浦添商業を制して2年ぶり11度目の頂点に立った。

◆伊禮、石嶺が勝負強さ/興南

男子決勝 興南―那覇西 前半、味方からパスを受けゴールを決める興南の西銘龍希=18日、八重瀬町の東風平運動公園体育館(新里圭蔵撮影)

 男子決勝、興南は最後まで那覇西と接戦を繰り広げたが、カバーの早い3―2―1守備でパワープレーを封じていくと、1年伊禮雅太と2年石嶺秀主将のキレのあるロングシュートやステップシュートで点を重ねて、連覇を11に伸ばした。黒島宣昭監督から大会の指揮を任された照屋喜隆コーチは「選手の気質や可能性を知る機会となった。戦えるチームにしていく」と気を引き締めた。

 興南は序盤から「タイミングやコースに工夫がない」(照屋コーチ)シュートで相手GKに好セーブを連発され、反撃を許した。それでも、体格で勝る那覇西が見せるパワープレーを複数でつぶす守備を徹底し、リードを許さない展開に持ち込む。

 特に3―2―1守備の2枚目、西銘龍希が粘りの守備で相手エースの出足を抑え続けた。

 後半15分すぎの勝負どころでは、U16日本代表の韓国遠征から戻ったばかりの伊禮が守備の間を射抜くステップシュートで2得点。石嶺も、空中でためて相手GKの動きをとらえたロングシュートなどで2得点した。残り10分を切って4点差にし、相手の速攻ミスもあり、そのまま逃げ切った。

 新チームを率いる石嶺主将は「シュートミスが多く苦しんでしまった。全国で勝つことを目標に、みんなと練習に打ち込んでいきたい」と意気込んだ。(嘉陽拓也)

◆堅守速攻で圧勝/浦添、終始主導権

女子決勝 浦添―浦添商 後半、ディフェンスをかわしゴールを決める浦添の伊波優里=18日、八重瀬町の東風平運動公園体育館

 浦添は、浦添商業のエースを抑えて攻撃の起点をつぶすと、後は堅い守備からの素早い速攻につなげ、26点差で圧倒した。浦添の佐平牧生監督は「皆が伸び伸びとプレーを楽しんでいた」と笑顔を見せた。

 左45度のエース伊波優里のロング、右45度で左利きの山田若菜の個人技など2人で15点。ランパスの基礎練習を徹底したことで、控えメンバーも攻守の切り替えが早く、守って速攻で終始主導権を握った。

 大差の要因には浦添商業は第69回日本ハンドボール選手権第3回九州ブロックに主力を派遣している事情もあったが、浦添の今後に勢いを付ける一勝となった。伊波は「新チームの初大会の優勝は大きな自信になる。ここから九州、全国に通用するチームにしていく」と声を弾ませた。