沖縄県内地価プラス2・9% 4年連続上昇 変動率全国2位


この記事を書いた人 平良 正

 沖縄県企画部は19日、今年7月1日時点の県内基準地価の調査結果を発表した。林地を除いた全用途の平均変動率は前年比プラス2・9%となり、県内の地価は4年連続で上昇した。全用途の平均変動率は東京都の3・0%に次いで全国2番目に高い水準となった。用途別の平均変動率は住宅地がプラス2・4%、工業地が同5・2%で、共に全国最大となった。商業地は同4・2%で京都府、大阪府、東京都に次いで4番目だった。

 沖縄を訪れる観光客数が増加を続け、消費関連も好調な中で雇用情勢も改善しており、県経済は活況を呈している。

 県企画部は「県内景気の拡大を背景に住宅地や商業地の需要の高まりが見られ、県全体で全用途平均変動率が前年に続いて上昇した」と分析している。住宅地、商業地、工業地が4年連続、宅地見込地が3年連続の上昇となった。林地は横ばいだった。

 1平方メートル当たりの最高価格地点は、住宅地が那覇市天久2丁目の22万6千円(変動率プラス13・0%)、商業地が27年連続で那覇市松山1丁目の69万8千円(同プラス7・1%)だった。変動率が高かったのは住宅地が那覇市安謝1丁目の13・1%で、全国でも3番目の水準だった。全国4番目は那覇市天久2丁目の13・0%となった。商業地が那覇市具志1丁目の10・9%だった。商業地で下落率が全国で最も高かったのは久米島町字仲泊のマイナス9・8%。

 基準地価は土地取引価格の指標となり、公共事業用地の適正な取得価格の算定や、相続税や固定資産税評価の目安などに用いられる。県内の調査対象地域は全41市町村で、今年の基準地数は前年と同じ279地点(住宅地192、宅地見込地5、商業地73、工業地5、林地4)だった。県内の地価は2013年まで20年連続で下落していたが、14年から上昇に転じた。