【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、新基地建設に反対する市民約30人は22日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前に早朝から座り込んだ。
午前9時前と正午ごろ、県警の機動隊が座り込む市民を排除し、砕石や鉄板など建築資材を積んだ大型トラックなどの工事車両153台が2回にわたってシュワブ内に入った。
ゲート前に座り込む市民らは排除される際に、「全基地撤去せよ」と書かれたプラカードなどを掲げながら「県警は沖縄県民を守ってください」などと声を上げた。
この日、司会を務めている県統一連の瀬長和男事務局長は「戦争をしないために憲法9条を政府が変えようとするなど、日本の社会全体が戦争に向かおうとしている。そうならないように私たちができることをやっていこう」と話し、座り込む意義を語った。
一方、辺野古崎西側のシュワブ沿岸部で仮設道路の工事作業が続いている。「K1」「N5」の両護岸建設予定地付近で、網袋に入れた砕石やコンクリートブロックをクレーンで砂浜に設置している。海上では複数の場所で潜水調査をしている様子も確認された。
新基地建設に反対する市民はカヌー12艇、抗議船2隻で作業を監視した。午前11時ごろには、「N5」付近に設置された浮具(フロート)の内側に進入したカヌー1艇が海上保安庁職員に一時拘束された。カヌーと乗船者はその後、辺野古漁港で解放された。【琉球新報電子版】