「沖縄だけの問題ではない」 ゲート前に約100人座り込み 56台が資材搬入


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機動隊に抱えられ、強制的に移動させられる市民=4日午前8時56分、沖縄県名護市辺野古

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設工事で、米軍キャンプ・シュワブのゲート前には4日午前、約100人の市民が集まって座り込んでいる。午前8時48分ごろ、機動隊による排除があり、工事車両56台がゲート内に入った。

  午前10時40分ごろ、新基地建設に反対する市民らが座り込んでいるゲート前に栃木県から「平和と憲法を守る栃木県北の市民ネット」のメンバーが訪れた。

 共同代表の飯田稔さん(75)は「辺野古新基地建設は沖縄だけの問題ではない。栃木からも伝えていきたい」と呼び掛け、約30人の寄せ書きと、「今回は来ることができなかった仲間の思い」として募金を贈呈した。「たびたび来られるわけではないが、思いは同じだ」と強調した。

 飯田さんは、人間のへそはさまざまなものが集約される場所だと語り、「沖縄は日本のへそ。民主主義の原点だ」と話した。

機動隊が市民を排除した後、工事用ゲートに入る資材搬入車=4日午前9時12分、沖縄県名護市辺野古

 辺野古崎西側の「K1護岸」建設予定地付近の仮設道路工事では、クレーンで鉄板をつり上げ、浜辺に延びる道路の鋼材上に敷く作業が行われた。「N5護岸」予定地付近でもクレーンが動いていたほか、両地点の中間付近でもクレーンでオイルフェンスをつり上げているのが確認された。被覆ブロックを作っている辺野古崎付近で、コンクリートミキサー車が行き来しているのも確認された。

 新基地に反対する市民は船2隻とカヌー10艇で工事を監視、抗議行動を展開した。【琉球新報電子版】