推進、反対、ゼロベース… 辺野古対応、各党違い鮮明 衆院選


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 22日投開票の衆院選は公示まであと3日となった。安倍晋三首相を総裁とする自民党と小池百合子東京都知事が代表を務める希望の党、枝野幸男元官房長官が旗揚げした立憲民主党を中心とする三極が争う構図が定着しつつあるが、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画の是非に関する各党の立場も鮮明になってきた。

 自民は公約で、沖縄などの基地負担軽減実現に向け、辺野古移設や在日米軍再編を「着実に進める」とし、移設の「推進」を掲げた前回衆院選や昨年の参院選の公約と同様の書きぶりとなった。また政権与党として移設を容認する公明党の山口那津男代表は6日、公明県本が普天間飛行場の県外・国外移設を求める立場を堅持していることに関し、国の安全保障政策に基づきながら政府に対応を求める考えを示した。

 党の綱領で「寛容な改革保守政党を目指す」と掲げた希望の党の小池代表は公約を発表した6日の会見で、辺野古移設計画を「着実に進める立場だ」と強調。公約には普天間移設問題について明記しなかったものの、新党発足後、初めて見解を打ち出した。希望の党と選挙協力を結ぶ日本維新の会は公約で、5年以内の普天間の閉鎖状態の実現や、日米で合意可能な新たな基地負担軽減プランを示すことを盛り込んだ。

 一方、立憲民主党を立ち上げた枝野氏は5日のインタビューで、党として現行計画をゼロベースで検証する考えを示した。候補者調整など共闘を模索する共産党は辺野古の新基地建設ストップや普天間飛行場の無条件撤去などを公約に掲げた。社民党も公約で新基地建設反対や普天間飛行場の閉鎖・撤去、在沖米海兵隊の早期撤退などを求めている。