市民が守る地域の安全 学生4人、消防団員に 東部消防初


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東部消防組合消防本部の職員や消防団員に囲まれ、交付された辞令を手にする岡本なつさん(前列左から2人目)、仲村彩花さん(同3人目)、具志堅瑛祐さん(同4人目)、山川勇樹さん(同5人目)=12日、南風原町の東部消防組合消防本部

 【南風原】南風原町、与那原町、西原町でつくる東部消防組合消防本部で12日、学生消防団の辞令交付式が開かれ、4人の学生消防団員が誕生した。管内では外国人観光客が増加しており、災害時に消防職員以外の市民が支え合う環境を整えようと、8月から学生団員の募集を始めていた。東部消防組合で学生の消防団員が誕生するのは初めて。

 団員となったのは、沖縄キリスト教学院大学の山川勇樹さん(22)、専門学校日経ビジネスの具志堅瑛祐さん(20)、沖縄国際大学の仲村彩花さん(20)、琉球大学の岡本なつさん(22)の4人。

 山川さんと具志堅さんは消防士を目指しており、消防に関する情報と経験を得ようと応募した。仲村さんと岡本さんは大学で学ぶ語学を生かそうと応募した。

 大阪府出身の岡本さんは「とても親切な西原町の人たちに恩返ししたい。英語を生かし、自分にできることをしたい」と話した。山川さんは「(消防士という)夢へのステップを踏んでいきたい」と話した。

 呉屋博之消防団長(68)は「大型MICE施設ができればさらに観光客も増え、皆さんの力が必要だ。地域のために一生懸命頑張ってほしい」と激励した。

 東部消防組合は今後、学生消防団員の数を30人まで増やしたい考え。