台風接近、期日前投票1時間待ちも あす投開票、12候補奔走


この記事を書いた人 平良 正
期日前投票に訪れた人で行列ができた投票所=20日、浦添市役所

 第48回衆院選は22日、投開票される。県内4選挙区は前職9人、新人3人の計12人が立候補しており、米軍普天間飛行場の返還問題を最大争点に、憲法改正や消費増税の是非などが論点となっている。台風21号の接近に伴い、県内各地で期日前投票に訪れる人が急増。20日は一部で1時間待ちの行列ができるなど大混雑となった。

 期日前投票所となった宜野湾市役所は、庁舎の外まで行列ができた。駐車場も満車が続き、担当以外の市職員が交通整理に当たった。ある職員は「人員が足りず混乱している。てんやわんやだ」とこぼした。

 沖縄市役所にも朝から大勢の人が足を運んだ。行列を目にして投票せずに帰る男性も。同市選挙管理委員会は「『期日前の投票所はどこか』との問い合わせ電話が多い。こんなことは初めてで、パニック状態」と話した。

 那覇市役所も一時、40人近くが並んだ。足が不自由な座間味正子さん(60)=同市首里石嶺町=は「地域の投票所までは、つえを使って25分歩く。台風で暴風になったら、とても選挙に行けない」と話した。台風接近に伴い、南大東島、北大東島、座間味島、阿嘉島、慶留間島、久高島は21日に繰り上げ投票を実施する。

 各候補者は「三日攻防」中日の20日も精力的に遊説や企業訪問を展開し、支持を呼び掛けた。21日夕は、12日間の選挙戦を締めくくる打ち上げ式を事務所前などで開き、有権者に最後の訴えをする。