70代“情熱カメラマン” 那覇・宮城ヨシ子さん 感動発見する毎日幸せ


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写真展「Frame Out」で、展示した作品の前に立つ宮城ヨシ子さん=20日、那覇市泊の「tomari」

 68歳で本格的に写真を始め、“情熱カメラマン”と呼ばれる宮城ヨシ子さん(78)=那覇市=が14日から、那覇市泊のギャラリー「tomari」で初の写真展「Frame Out」を開いている。22日まで。那覇市の栄町をダウンジャケット姿で歩く男性の顔に迫った写真、遊技場のネオンが反射して輝く泊港の海面など、枠にとらわれない奇想天外な約60点を展示している。

 もともと写真に関心があったという宮城さん。68歳のころ、写真家の勇崎哲史さんが教室を開いていると知り、受講を機に写真の世界にのめり込んでいった。展示作の中に、洗濯物干しと、庭に咲くランを収めた作品がある。「ランだけ撮影するよう指導されそう」と宮城さんは思ったが、勇崎さんからは「生活感があっていい。直感を信じて」と思いがけない言葉を掛けられた。「枠にとらわれなくていいんだ」。自信につながった。

 日頃からカメラを持ち歩き、ここぞという瞬間を逃さないようにしている。「心を動かされる場面との出会い、撮影する時間に幸せを感じる」と柔らかい笑顔を見せる。

 展示作の中には、ポット上でポーズを決めるカマキリ、公園の手すりを押し上げるように生えるソテツの若芽なども。写真展と同名の写真集をボーダーインクから発刊している。

 問い合わせはボーダーインク(電話)098(835)2777。