正社員求人倍率、全国の半分以下 沖縄0・48倍、全体でも6カ月ぶり最下位


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 沖縄労働局が31日に発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は、8月より0・03ポイント低下し1・08倍となった。3か月連続で低下し、6か月ぶりに全国で最も低くなったが、1倍を超えるのは12カ月連続となった。過去1年間では6番目に高い。正社員の有効求人倍率(原数値)は前年同月比で0・08ポイント増の0・48倍となったが、全国平均の1・03倍と比べると半分以下にとどまった。

 県統計課によると完全失業率(原数値)は前年同月比で0・3ポイント低下の3・4%となり、3カ月連続で雇用情勢は改善した。今年に入ってからは3番目に低い完全失業率となった。

 新規求人倍率(季節調整値)は、前月より0・07ポイント低下して1・50倍となり、前年同月比でも0・03ポイント低下した。全国平均は2・26倍だった。

 記者会見した沖縄労働局の待鳥浩二局長は「雇用情勢は着実に改善しており、観光を中心とした好調な県経済の情勢を反映しているのではないか」と述べた上で「企業側には、積極的な正社員採用をお願いしたい」と語った。

 地域別の有効求人倍率(原数値)は、八重山所が1・41倍と最も高く、次いで宮古所の1・37倍と続く。前年同月比では名護所が最も伸びており、前年同月の1・04倍から0・16ポイント増えて1・20倍となった。沖縄所でも前年同月の0・69倍から0・09ポイント増えて0・78倍となったが、地域別では唯一1倍を下回った。