愛媛県で28日~30日、「第17回全国障害者スポーツ大会 愛顔(えがお)つなぐえひめ大会」が開催され、沖縄県勢はアーチェリー競技を含む計18個のメダルを手にした。
大会2日目では、陸上100メートルで新崎祥太、豊平朝清が金、フライングディスクのディスタンス・メンズ・スタンディングで福里実、リカーブ30メートルダブルラウンドで玉城結が金メダルを獲得した。新崎は大会3連覇を果たした。銀メダルは陸上100メートルで渡久山勇、男子一般卓球で石垣永繁、男子車いすバスケットボールでそれぞれ獲得した。男子一般卓球で金城弘享、仲宗根透喜、サウンドテーブルテニス(STT)で松井美智代、走幅跳で新崎が銅メダルを獲得した。
大会最終日は豊平が走幅跳で金、陸上ビーンバッグ投で中村学が銀メダルに輝いた。
◆タイムに満足せず/新崎 さらなる高み目指す
肢体不自由者男子1部の陸上男子100メートル走で新崎祥太が金メダルを獲得し、大会3連覇を達成した。リラックスを心掛け、スタートを切った。練習不足の不安を感じさせぬ走りで序盤から先頭に立ち、首位を保ったままゴールした。
新崎は14歳の時に病気のため右膝から下を切断した。3年前から陸上の魅力に引き込まれ、週に5、6回、100メートルの走り込みや筋トレにいそしんでいる。「陸上は短時間で勝負がつく。それが面白い」。
試合直前まで、周囲から腕の振り方に対するアドバイスを受けていた。それが「本番に生きた」と振り返る。天候など条件に恵まれなかったものの、新崎は自己ベスト12秒56に迫る12秒65を出した。
走り幅跳びでも銅メダルを獲得し、昨年に続き2大会連続のメダルを手にした。「(走り幅跳びでも)メダルが取れただけうれしい」と笑顔で語った。100メートルのタイムには決して満足していない。国内大会で通用するためには12秒台前半でのゴールが必須だ。「まだまだ打ち込んで成長していきたい」と気持ちはすでに前を向いている。(宮城美和)