鉄棒で肉体美披露 ストリートワークアウト大会 矢ヶ崎さん優勝


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肘を使った「ストラドルプランシェ」を披露する矢ヶ崎涼介選手=4日、沖縄市の東南植物楽園 

 【沖縄】「第1回ストリートワークアウト日本大会in沖縄」が4日、沖縄市知花の東南植物楽園であった。ストリートワークアウトジャパン(SWJ、仲宗根雄三代表)が主催。世界ストリートワークアウト(SW)連盟の公式規則に基づいた競技会は全国初。関西SWの矢ヶ崎涼介さん(21)=兵庫県=が初代チャンピオンに輝き、2018年7月にロシアのモスクワで開かれる世界大会への切符を手にした。

 SWは公園やビーチにある鉄棒などの健康器具を使用して行う自重トレーニング。2011年に北ヨーロッパのラトビア共和国に本部を置く世界SW連盟が発足し日本を含む76カ国が加盟している。

 大会には県内外から21人が出場。出場者は、高さの異なる鉄棒を合わせた器具を使って3分間のパフォーマンスを披露し、静止技の正確性や動的な技のダイナミックさ、技のコンビネーションのスムーズさを競い合った。ポップな音楽に合わせて躍動する筋肉に、来場者から歓声が上がった。

 優勝した矢ヶ崎さんは、1月に交通事故で左足を骨折し、3カ月の入院を余儀なくされたが、松葉づえを使い歩けるようになるとすぐにジムに通い練習に励んだ。演技では、鉄棒の上で開脚したまま水平に姿勢を保つ「ストラドルプランシェ」や、鉄棒の上に体を乗り上げて手を支点に360度回転する「スリーシックスティ」など、静と動を組み合わせた、完成度の高い演技を披露した。

 矢ヶ崎さんは「事故は神様が与えてくれた試練と考えて自分を鼓舞し、メンタルで乗り切った。世界大会に向けて、練習を重ねたい」と意気込んだ。

 仲宗根代表は「多くの方のサポートで大会を迎えることができた。近くアジアカップを開催し、ゆくゆくはワールドカップにつなげたい」と話した。

 東京から観戦に訪れた大坪ゆうきさん(50)は「演じる人だけでなく、仲間で鉄棒を支えるなどチームワークの強さを感じた。真剣に演じるだけでなく笑いを取ったり幅広い演技で楽しめた」と話した。