会計検査院が8日明らかにした2016年度の決算検査報告では、沖縄県関係で学校施設の環境改善に関する事業など17件、約1億7千万円が「不当」と指摘された。
「沖縄振興公共投資交付金」(ハード交付金)を活用した学校施設環境改善に関する事業では、県と八重瀬町で交付金1550万円が過大に交付され「不当」な支出とした。県立学校の老朽化した建物の改築事業や、八重瀬町立の幼稚園の屋外施設整備事業で、交付対象の工事費の算定方法に誤りがあった。過大交付金は、年度内には国に返還手続きを取る予定。
沖縄工業高等専門学校は教育研究設備の整備事業への補助金が過大と指摘された。クラウド学習システムや小規模スーパーコンピューターの購入時に、対象外の経費まで含めて一括契約してしまっていた。対象外の約1500万円を返還する。国立高専機構が、不当が指摘された29の高専分をまとめて返還するため、沖縄高専の予算には影響しないという。
国民健康保険の市町村への調整交付金では、読谷村と北中城村、南大東村、八重瀬町の4町村で、算定や集計の誤りにより、計3574万円が過大に交付されていた。
介護保険でも、市町村などに支払われる調整交付金で、算出を誤ったとして沖縄市656万円、県介護保険広域連合256万円が不当と指摘された。